教科書に載せたい話題

マズローの欲求5段階説と、現代ビジネス

欲求5段階説を、超簡単にまとめてみた

画像

[成長欲求]の部分は[存在欲求]でもよかったですが、コミュニティそのものの成長または成熟と捉えると誤解が生じにくいかと思います。

「日本人には合わない」など、様々な異論もあるようですが、個人的には[自己実現欲求]が10%で充足されるあたりが非常に深いなぁと感じました。

「自己実現なんて要らない、何もしたくない」と言う人でさえも、「何もしない」というプーさんのような贅沢な自己実現を達成しようとしているのですから。

つまり、[自己実現]とは、「自分がしたい生き方ができているか」という解釈が、私にはしっくりきました。

 

 

欲求は、人それぞれ、タイミングそれぞれ

「マズローの提唱する5段階欲求は、誰しもが、日常的に発生していると思う」

と書きました。欲求は、生きている限り、毎秒のように発生しています。[酸素]や[血流]あたりが、脳からすれば最重要事項でしょう。

しかし、呼吸や血流のことを毎秒考えて生きていては、確実に気が狂ってしまいます。しかし、もし地球上の酸素がものすごく薄くなれば、人は酸素ボンベに長蛇の列を作るでしょう。欠乏欲求は、その対象が失われた時に、緊急性をもって表面に現れるものなのでしょう。

「腹が減っては戦はできぬ」ということですね。

顧客となる人が、今、何を失っているのか。何に関して、緊急性をもって必要としているのか。これに対して提案することが、ビジネスとしての自己実現となるのでしょう。

 

 

自己実現欲求と現代ビジネスの関わり

「世の中にある、あらゆるモノや事象は、いずれかの、または複数の欲求に属していると思う」

と書きました。顧客としての欲求は、人それぞれです。生理的欲求を満たすために顧客となる人もいれば、自己実現欲求を満たすために顧客となる人もいるでしょう。現代社会の欲求は本当に多様化していて、ビジネスチャンスも多様化していて、いい時代だなと思います。

しかし、ビジネスとして取り組む側が欠乏欲求や安全欲求を露わにしていたのでは、お話になりません。そんなビジネスの顧客になってしまった人は、「騙された」と嘆くことでしょう。ビジネス側に高度な欲求が求められるのは、言わずもがなでしょう。

《顧客が、何をしたいのか》を、先回りして読み取って、顧客の自己実現欲求にさえ働きかけ、引き出す。こういった形態が、現代で成長しているビジネスの共通点のひとつのような気がしています。

目にするキャッチコピーも、昔は「安心・安全」とか「ボリューム満点」だったのが、今は「クオリティーオブライフ」とかに変わってきていますし。

自己実現は、「能力発揮」とも、「個性発揮」とも言い換えることができます。適材適所で、その分野で[困っている人]と、[解決策を持つ人]が出会い、問題解決に向かうことこそが、ビジネス成約の本質と言えるでしょう。

 

 

さらなる、第6の欲求

自己超越欲求です。詳しい説明は他サイトに委ねますが、晩年のマズローは、自分自身を超えた、もはや自分自身ではない何かのために行う行動さえも、「欲求」であり「至高体験」だと言い放ったのです。

宗教の究極である[悟り]であり(知らんけど)、合理主義者の敵である[利他的行動]といった(知らんけど)あれです。

近江商人の《三方よし》は、[売り手によし、買い手によし、世間によし]ですが、[売り手はわからんが、買い手にはよし、世間にもよし]という状態でビジネスを進めることで、[見返りを求めずに、目的のみに没頭する]ということになります。

現代社会でも、CSR(企業の社会的責任)、クラウドファンディング、非営利団体の活動など様々な形で、[社会的信用]を担保にして、[自己超越]は、少しづつ、しかし確実に、実行されているのです。

私が注目している[Giver]の精神も、第6欲求に属していた、というわけです。

でも、自己超越は、実は最も身近な存在だと思うのです。

 

 

まとめ(自己超越の正体)

まとめる気はありません。意見を言います。

自己実現や自己超越、なんだか遠いところにある、高尚な動機のように持ち上げて学んできましたが、私は、全然そんなことはないと思いました。ちょっと考えてみてください。あなたは、誰から産まれて、どうやって生きてきましたか?

そうです、あなたを産み、生命を維持して育ててくれたのは、あなたの母親なのです。

私たちは、既に、両親の遺伝子を引き継ぎ、《利他の塊》《返報性の塊》として、この世に生を受けているのです。ひとりの人間というくくりで言えば、親も子もコミュニティの外です。しかし、家族は、支えあうのです。人の親になることも、子になることも、朝起きて家族に挨拶することも、毎日が、毎秒が、自己超越と言えるのではないでしょうか。

猫でもそうです。自分勝手と言われる猫でさえ、子を育て、子に何かを託そうとします。

今私は日本に住んでいます。日本に住んでいて、欠乏欲求を満たすことは、あまりに下手を打たない限りは、それほど難しいことではないはずです。

自分の欠乏欲求はさっさとクリアして、次にバトンを渡すことに集中する。自分の子も含め、後発に、少しでもイージーなモードで人生をスタートしてもらいたい、と考えています。

そのために、今回のような、小さなことから始めています。

なかなか抽象的な内容になってしまいましたが、具体的なハックも大好きなので、今後も色々発信していきたいです。

動画にもチャレンジしたい。

超越、楽しみましょう。

以上!ありがとうございました!